税理士や研究者の税の研究を表彰 「日税研究賞」と金子宏賞で何が評価された?
日本税理士会連合会は2026年7月23日、第49回「日税研究賞」と令和8年度「日本税理士会連合会・金子宏賞」の表彰を行いました。日税研究賞には計47点の応募があり、税務に関する論文・著書から計7点が表彰されました。金子宏賞は、租税制度などの研究・発展への貢献を評価して石丸修太郎氏に贈られました。
まず一言でいうと
日本税理士会連合会が、税金に関する優れた研究や、税理士制度などの発展に貢献した人を表彰しました。税務の専門家や研究者による研究が、税制や申告の仕組みを考える土台になっていることを示すニュースです。
何があった?
日本税理士会連合会は、2026年7月23日の定期総会で、第49回「日税研究賞」と令和8年度「日本税理士会連合会・金子宏賞」の表彰を行いました。
日税研究賞は、税務に関する論文や著書を対象とする表彰です。今回の応募は、未公表論文が34点、既に公表された著書・論文が13点で、合計47点でした。
応募作品は、2026年4月から6月にかけて、日本税務研究センターに設けられた選考委員会で審査されました。審査では、論理性、実証性、独創性などが基準とされました。
未公表論文では、次の計4点が入選しました。
- 税理士の部:2点
- 実務家の部:1点
- 一般の部:1点
また、既公表の著書・論文では、次の計3点が奨励賞に選ばれました。
- 研究者の部:2点
- 税理士の部:1点
受賞者には、表彰状と賞金が贈られました。
また、令和8年度「日本税理士会連合会・金子宏賞」では、我が国の租税制度に関する研究への貢献や、申告納税制度・税理士制度の発展への寄与が評価され、石丸修太郎氏(北海道税理士会)が表彰されました。
そもそも日税研究賞と申告納税制度とは?
日税研究賞は、日本税理士会連合会が行う、税務に関する研究成果を評価するための表彰です。対象には、まだ公表されていない論文だけでなく、既に発表された著書や論文も含まれます。
税務の分野では、税法の条文を読むだけでは解決しにくい問題もあります。そのため、制度の趣旨、実際の事例、過去の裁判例などを分析する研究が行われます。論理性とは説明に筋道が通っていること、実証性とは資料や事実に基づいて検討されていること、独創性とは新しい視点や考え方があることを指します。
申告納税制度とは、納税者自身が所得や税額を計算し、原則として申告・納付する仕組みです。例えば、個人事業主が行う所得税の確定申告や、会社が行う法人税の申告がこれに当たります。
税理士は、納税者から依頼を受けて税務書類を作成したり、税務相談に応じたりする専門家です。適正な申告納税制度を支える役割を担っています。
なぜ重要?
今回の表彰そのものによって、企業や個人の税額、申告期限、税率が直接変わるものではありません。そのため、多くの納税者が直ちに手続を行う必要があるニュースではありません。
一方で、税理士、税務に関わる実務家、会計・税務を学ぶ人にとっては重要な意味があります。税制や申告実務は、法律の改正だけでなく、専門的な研究、実務上の課題の検討、制度についての議論によって支えられているためです。
中小企業の経営者や経理担当者にとっても、税務申告を税理士へ依頼する際、税理士が単に計算を代行するだけでなく、制度を理解したうえで支援していることを知る機会になります。
会計・税務の学習ポイント
税務の学習では、「いくら税金を払うか」という計算だけでなく、なぜそのルールがあるのかを理解することが大切です。例えば申告納税制度は、納税者が自ら計算・申告する仕組みであるため、帳簿や証拠書類を保存し、取引を正しく記録することが基礎になります。
また、税理士は税金の計算を行う専門家ですが、税務相談や税務書類の作成を通じて、納税者の適正な申告を支える役割も担います。会計・税務を学ぶ際は、帳簿作成、決算、税務申告がどのようにつながるかを意識すると、実務の全体像をつかみやすくなります。
今回のような研究賞は、税務の現場で生じる課題を分析し、よりよい制度や実務を考える研究が継続して行われていることを示しています。
この記事で覚えておきたいこと
- 税務の制度や実務は、法律だけでなく、税理士・研究者などによる研究や議論を通じても発展します。税務を学ぶ際は、結論だけでなく、その制度の目的や根拠を考える姿勢も重要です。
学習ポイント:税務の制度や実務は、法律だけでなく、税理士・研究者などによる研究や議論を通じても発展します。税務を学ぶ際は、結論だけでなく、その制度の目的や根拠を考える姿勢も重要です。

カイくんのひとこと
税務の制度や実務は、法律だけでなく、税理士・研究者などによる研究や議論を通じても発展します。税務を学ぶ際は、結論だけでなく、その制度の目的や根拠を考える姿勢も重要です。